はじめてのエシカルファッション

着られなくなった服も諦めない!修理やカスタマイズで服を長く大切にする方法

Tags: 修理, カスタマイズ, 服を長く着る, エシカルファッション, リメイク

着られなくなった服も諦めない!修理やカスタマイズで服を長く大切にする方法

私たちが毎日身につける服は、大量に生産され、そして短い期間で手放されることが少なくありません。流行のサイクルが速く、安価な服が手軽に手に入る現代において、これは当たり前の光景になっているかもしれません。しかし、この大量生産・大量消費の背景には、環境への大きな負荷や、服を作る人たちの労働問題など、様々な社会課題が存在しています。

エシカルファッションとは、こうした問題に配慮した、人と地球に優しいファッションのあり方です。エシカルファッションと聞くと、「高価なブランド品を選ばなければならないのでは?」とか「特別な服だけを指すのでは?」と思われるかもしれません。しかし、エシカルファッションの実践は、新しい服を買うことだけではありません。今持っている服を大切に扱い、その寿命を延ばすことも、エシカルな行動の一つです。

特に、少し傷んでしまったり、デザインが古くなったことで「もう着られないかな…」と思った服を、諦めずに再生させる方法があります。それが、「修理」と「カスタマイズ・リメイク」です。今回は、これらの方法を通じて、手持ちの服を長く大切に着るための具体的なヒントをご紹介します。

服を長く着るための第一歩:「修理」のすすめ

お気に入りの服に穴が空いてしまったり、ボタンが取れてしまったり、ファスナーが壊れてしまったり。そのままでは着られないけれど、捨てるのは惜しい服があるかもしれません。そんな時は、まず「修理」を検討してみましょう。

修理をして服を長く着ることは、新しい服を購入する頻度を減らすことにつながります。これは、服の生産に伴う資源の消費や環境負荷、そして廃棄物の削減に貢献する、非常にエシカルな行動です。

自分でできる簡単な修理

ちょっとしたほつれやボタン付け、小さな穴の補修などは、裁縫が得意でなくても自分で挑戦できる場合があります。基本的な裁縫道具(針、糸、ハサミ、まち針など)を揃えておけば、応急処置や簡単な修理が可能です。インターネット上には、初心者向けの裁縫動画や解説記事がたくさんありますので、参考にしながら取り組んでみるのも良いでしょう。

自分で手を動かして服を直すことで、服に対する愛着が深まるという側面もあります。

プロに依頼する専門的な修理

ファスナー交換や丈詰め、破れの補修、裏地の交換など、自分で直すのが難しい修理は、洋服のお直し専門店に依頼することを検討しましょう。

お直し専門店は、デパートやショッピングモールに入っている店舗から、地域に根ざした個人店まで様々な形態があります。修理の内容や服の種類によって費用は異なりますが、新しい服を購入するよりも費用を抑えられる場合が多くあります。特に学生の方など、予算が限られている場合でも、修理を依頼することで大切な服を甦らせることができます。

インターネットで近くのお直し専門店を検索したり、修理したい服を持ち込んで相談してみることをお勧めします。見積もりを出してもらうことも可能です。

服を生まれ変わらせる「カスタマイズ・リメイク」

服の形が古くなってしまったり、デザインに飽きてしまったりした服は、「もう着られない」と感じがちです。しかし、こうした服に新しいアイデアを加えることで、再びお気に入りの一着として生まれ変わらせることができます。これが「カスタマイズ」や「リメイク」です。

カスタマイズ・リメイクとは?

これらの方法は、まだ着られるのに「なんとなく気分が変わらない」「流行に合わない」といった理由で手放してしまう服を減らすのに有効です。自分だけのオリジナルの服を作る楽しみもあります。

自分でできる簡単なカスタマイズ・リメイク

ミシンがなくても、手縫いや布用ボンド、染料などを使えば簡単なカスタマイズ・リメイクが可能です。

SNSや動画サイトで「リメイク」「DIY fashion」などのキーワードで検索すると、様々なアイデアや作り方を見つけることができます。学生の皆さんも、気軽に挑戦できる方法が見つかるはずです。

プロに依頼するカスタマイズ・リメイク

サイズが合わなくなった服の身幅や袖丈を詰めたり、ワンピースをトップスとスカートに分けたり、ジャケットの形を今風に変えたりといった、専門的な技術が必要なカスタマイズ・リメイクは、お直し専門店やリフォーム店に相談することができます。

費用は内容によって大きく異なりますが、思い出のある服や気に入っている服を、今の自分に合った形で再び着られるようにすることは、非常に価値のあることです。

修理・カスタマイズを実践するためのヒント

  1. まずは手持ちの服を見直す: クローゼットにある服を全て出し、「傷んでいるけれど直せば着られそう」「デザインが古くなったけれど、少し手を加えれば着たいかも」といった視点で見直してみましょう。
  2. 修理・カスタマイズしたい服を選定する: 直す価値があるか、本当にまた着たいと思うか、費用や手間をかけても良いと思えるかなどを考慮して服を選びます。
  3. 情報収集をする: 自分で直す場合は、どのようにすれば良いかインターネットや書籍で調べます。プロに頼む場合は、信頼できるお店を探し、相談に行きます。SNSで他の人がどんな修理やリメイクをしているか参考にしてみるのも良いでしょう。
  4. 完璧を目指さずに挑戦する: 自分で修理やカスタマイズをする際は、最初は上手くいかないこともあるかもしれません。しかし、試行錯誤する過程も楽しみながら、気負わずに挑戦してみることが大切です。

まとめ

服の修理やカスタマイズ、リメイクは、単に服を長く着るというだけでなく、私たちが服やモノとどのように向き合うか、というエシカルな問いへの一つの答えです。

大量生産・大量消費の流れに乗るのではなく、今手元にある服の価値を見つめ直し、手間暇をかけてケアし、必要に応じて手を加える。こうした行動は、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、私たち自身の暮らしをより豊かにしてくれる可能性を秘めています。

「着られなくなったから捨てる」のではなく、「どうすればまた着られるかな?」と考えてみる。この小さな意識の変化が、エシカルファッションを始める大きな一歩となるでしょう。ぜひ、あなたのクローゼットにある服たちに、新たな命を吹き込む方法を探してみてください。